万月 - 無人島リゾート -
私たちよりもずっと前からここにあり私たちよりもずっと後もここにある
この島に万月を創りました。
グラスを片手に、いつもはしない話をした。この夜のこと、ずっと忘れないと思う。
それぞれ好きな場所に腰を下ろして、誰も喋らなかった。でも、あの時間のぬくもりだけは、今もはっきり覚えている。
普段は見せないような真剣なまなざしで、じっと月を見上げていた。
焚き火の音と、途切れない静けさが、なぜかいつもより深く、心をつないでいた。
帰りの船の上で、誰もが少し黙っていた。
特別なことはしていないのに、なんだか少し、心の奥のほうが満ちていた。
月は、来たときと同じ場所に浮かんでいた。でも、それを見上げる自分たちのほうが、どこか少し、変わっていた気がする。
そんな場所って、たぶんそう多くはない。
長崎・大村湾